プロペラ式換気扇のすきま風防止カバーを自作してみました
住まいが変わると、それまで『ウチには要らないわー』と思っていた物がにわかに必要になってきたり、逆に『コレだけは無いと困る!』と信じきっていた物が急に使う機会を無くしてしまったりと、身の周りの品々に対する感じ方や考え方にもさまざまな変化が起こるものですね。
長いこと押入れの奥にしまいっぱなしだった縦型のハロゲンヒーターが引越し先では好評で家族から引っ張りだこになったとか、重宝していた組立式の収納ラックがここでは寸法の都合でどこにも収まらずお蔵入りになってしまったとか・・・。
さて、新しい環境で過ごす中で、かつて自分の家に縁もゆかりも無かった物品に初めてその必要性を感じたときはどうするか。・・・店に走って行って買うかネットで取り寄せるか、あるいは自力でこしらえるかを選ぶことになる訳です。
通算10回目となる我が家の引越しでは、間取りと家賃のダウンサイジングという目的もあって、新居のために特別な買い物をするつもりはほとんどありませんでした。でも実際に移り住んでみると、思いがけず調達の必要に迫られるものがいろいろ出てくるものです。今回の記事では、その中でも節約のため・・・というよりは単に求めるものが市販品に見られなかったからという理由で、手元の素材を使ってプチDIY感覚で自作したものの一例をご紹介します。
さて、このたびの引越し先となった、至るところに80年代後半の昭和アンティークな面影を残す住まいのキッチンには、昔ながらの簡素なフードの下にこれまたシンプル極まりないプロペラ式の換気扇が据えられていました。
旧居ではいわゆる昨今主流の深型・ブーツ型というものでした。
見た目では従来型のものよりずっと近代的でおしゃれな印象はありましたが、運転音が割とうるさく、フィルターの取り外しとかお手入れとか使い勝手もあんまり良くなかったので、今回の引越しでプロペラ式に戻ったことでかえって安心したのであります。
外壁に直結ゆえの難点をカバーするには
ただ・・・このタイプの換気扇は壁に直付けなので、風向きしだいではホコリもすきま風も容赦なく入って来ます。
入居したのはまだ残暑が続く秋の初めでしたが、寒さ厳しくなる季節を前に、何とかせねば・・・と思い急遽こしらえたのがこちら。
換気扇を使わないときだけ覆っておくためのカバーであります。
(※コンロや湯沸かし器を使うときはキケンですので必ず外します)
素材は・・・ダンボールとガムテープ。
意外にも、今回お世話になった「引越しのサカイ」オリジナル箱の小さめ(ほぼ立方体)タイプが活躍しました。タテヨコ方向のサイズがどんぴしゃ+アルファで、換気扇本体に市販のレンジフィルターが被っていても余裕で覆うことができるサイズでした。
元の箱を一旦平らにばらした上で、奥行き方向だけ換気扇とフィルターの分を合わせたサイズを見積もってカット。
おなじみパンダさんなどのロゴ印字面を内側にして再び箱型に組み立て、四隅をガムテープで固定。その後コード類の逃し穴や、フード枠のでっぱりを避けるための凹部を設けて・・・できあがり。
調理中はカパッと外し、終ったらパコンと嵌め込むだけの、単純極まりない簡易カバーではありますが、これですきま風の侵入がかなり防げるようにはなりました。
個人的には、無印良品のクラフトボックス類を思わせる地味なたたずまいも気に入っています。
サカイのパンダさんが好きな方ならプリント面を表にしてもいいし、キッチンの雰囲気やインテリアに合わせてお好みのラッピング紙などで飾って楽しむのもいいでしょう。
ダンボールの素材そのものもやや厚手でしっかりしているので、けっこう長く使えるのでは・・・と期待しています。汚れや傷みが目立ってきたらまた新しく作れるよう、パンダさんダンボールの小タイプはその予備として数枚ほど手元に残しています。
その後の進化・・・防風効果アップ
秋の終わりごろから真冬に入り、寒さが厳しくなってくるにつれて、このカバーと壁面とのわずかなすき間から入る冷たい空気も気になってきました。
そこでウチの母が、お気に入りDIYグッズのひとつすき間テープを使って対策強化に乗り出すことに。
ついでに換気扇の取り付け枠と壁との境にも結構すき間があるのでこちらも補強。
無印風ナチュラルブラウン+グレーのツートンカラーになりましたが、すき間風の侵入は今まで以上にしっかり遮られるようになりました。
ちなみに、我が家で昔からよくお世話になっているすき間テープはこちら。
粘着力が強いわりには、貼り直しがしやすいところが気に入っています。
既に玄関ドアとその郵便受けまわりのすき間風対策にもこのテープが活躍しています。
追記:2018年夏の使用感
この自作換気扇カバーの取り付け以来、初めての夏を迎えました。
作った当時は、冬支度の一環として寒風の侵入をできるだけ抑えることばかり考えていたので、夏場の効果は特に期待していませんでした。
しかしやがて猛暑の季節を迎え、使っていない時の換気扇の羽根のそばに手をかざしてみると、屋外に面した大きな開口部から焼き付くような凄まじい熱気が遠慮なく押し寄せてくるのが分かります・・・。
そんなときこのハメコミ型のカバーで換気扇の開口部を塞ぐことで、ある程度「遮熱」にも役立ってくれることが分かりました。紙素材とは言え厚手のダンボールの有用性はなかなかのものだと改めて感じた次第です。
補足:油汚れ吸着用のレンジフィルターの取り付け
ところで、本記事の冒頭の写真に映っていた某スーパーPB商品のレンジフィルターですが、付属の引っ掛け金具が自作カバーの開け閉めの際に外れやすかったりとあまり使い勝手がよくないことに気づいたので、使用を止めました。
ただ、やはりそのまま換気扇本体むき出しのままでは油汚れが気になってきます。何か他にいいフィルターはないかなーと改めてダイソーに探しに行くと、ありました…。こういう時、ホームセンターもいいのですが、同じようなつくりの品が2〜3種類しか置いていなかったということが多いです。その点、百円ショップでは多種多様なスタイルの換気扇カバーが置いてあり、じっくり検討しながら選べました。品揃えの豊富さという店では昨今の百均ショップのほうが一歩先を行っているようです。
こちらが今回わが家で選んだ、油汚れ防止用の不織布付きカバー。
早速わが家の換気扇に取り付けてみました。プロペラ羽を覆う凸部分の直径はぴったり合致。四隅は少々はみ出すくらいゆったりめのつくりですが、自作カバーにも難なく収まるサイズでした。
これで換気扇の本体カバーとプロペラのべたつきをかなり防げるようになりました。しかしちょっと気になったのが、使われている不織布の薄さ。スケスケで頼りなげな感じなので、割と短めのサイクルで取り替える必要が出てきます。
他方、控えめなクリーム色のプラスチック製のカバーはなかなか丈夫で、一回や二回で捨てるにはもったいない代物。かといって、交換用の不織布は同梱されておらず、別売りもされていないようでした。
どうやら使い捨てが前提の商品のようですが、何だかな〜。
そこでわが家では、前の住まいで使っていたブーツ型換気扇フィルター用不織布の余りがまだたくさん残っていたので、それを円形にカットして薄板カバー裏に貼り付け再利用しています。
ついでに、付属の両面テープがなかなかの粘着力だったのでこれも繰り返し使えるかな…と期待したのですがコレばかりはそうは行かないようです。初回の貼り付けの際にはしっかりくっついてくれましたが、交換のための付け外しの際に破れて片方に残ったり、しっかり押し付けるように貼り直しても時間が経つと浮いてはがれやすくなったりで、ちょっとガッカリ。
これだけは代替品として似たような両面テープを別途求めるか、見栄えにこだわらなければガムテープで本体の四方に留めて固定するという手もあると思います。…そして購入からふた月ほど過ぎた現在、わが家では後者のスタイルに移行して使い続けております…。