暮らしなもん

衣・食・住で日々出会う品々とのおつきあい帳

我が家流「エアコンの臭い」との付き合い方

今年2018年の夏は、まさに酷暑という表現がそのまま当てはまるような、猛烈に暑い夏が続いています。

 

我が家のエアコンは前の住まいから使い続けてやがて10年になろうとする古い機種なので、連日の運転に耐えられるかどうか少々心配でしたが、幸いにも今のところは文句も言わずよく働いてくれています。

 

旧居から持ち込んだ10年もののエアコン

旧居から持ち込んだ10年もののエアコン

ウチ流・夏のエアコンとの付き合い方

我が家の場合、一戸建てを離れ集合住宅に住むようになってからは特に、夏場のエアコンは「冷房」よりも除湿運転メインで使うことが多くなりました。

 

梅雨が明けて一気に蒸し暑くなってきた頃に「除湿・弱」で稼働させ、真夏日や熱帯夜が続くようになれば一段階涼しい「除湿・標準」に切り替えるといった具合。よほど暑さが耐え難いものにならない限り「除湿・強」や「冷房(27℃前後)」にすることはありません。

 

電気代をできるだけ抑えたいという思惑ももちろんありますが、実は家族そろって「冷房」運転に付き物の、あのどこか湿り気を帯びたキンキンの冷気が苦手なタチ。

 

それよりは蒸し暑さの原因のひとつでもある湿気を吸い取りつつ、実際の室温より1℃−2℃低めに整え保ってくれる「除湿」運転にするほうが、一般に冷房時の推奨設定温度とされている28℃かそれ以上になったとしても、肌当たりがサラッと爽やかでほどほどに涼しく、過ごしやすく感じられるのであります。

 

特に、通算10回目の引越しで移り住んだ今の住まいでは、夏の朝日や西日が射し込みやすくて困るような大きな窓も無く、狭小&コンパクトながら細かな仕切りの少ない開放的な間取りのお陰もあってか、ワンフロアの一端に据えた1台のエアコンの、それもさほど強くない除湿運転だけで、近年まれに見る猛暑となった今年の夏も何とか乗り切れそう・・・との見通しも立ってきました。

 

いずれにせよ、とりわけ今年の夏はしみじみとそのありがたみを感じるエアコン。でも、一方で『ありがたくない』面をも持ち合わせています。使い続けているうちに段々と気になってくるあの送風口からのニオイの問題です。

 

   

ウチの10年物のエアコンのお掃除歴

これまで使ってきた洗浄剤・カビ取り剤

我が家の10年物のエアコンは、今どきの自動掃除とか除菌機能などとは縁のないまったくのベーシックモデル。これまで一度も専門のクリーニング業者に掃除をお願いしたことはありません。でも、できるだけ長く快適に使えるよう、季節ごとのお手入れにはそれなりに気を使ってきたつもりです。

 

と言っても特別なことはしていませんが、夏でも冬でもエアコンを使う季節の前後には以下のような作業だけは欠かさず行っています:

 

  • 使用期間中、月に1−2回程度は着脱式のエアフィルターなど外せるところは外し、網目に入り込んだホコリを掃除機で吸い取ったり、水洗いしたりした後、仕上げにバイオ系のカビ取り剤を塗って乾かした上で本体に戻す。

 

  • シーズンオフに入る前には、本体内側のアルミフィンまわりに市販の洗浄スプレーを吹き付けてしっかりお掃除。終わったら手製の布カバーを被せて次の季節まで静かに保管。

 

ちなみに、我が家でこれまで主に使ってきたエアコン洗浄剤はこちら。近所のドラッグストアやホームセンターでも普通に見られるお手軽タイプです。かつてはラベンダーの香りとか森林の香りとか香料入りのものを使った時期もありましたが一家にとってはあまりかぐわしいものではなかったので、今はもっぱら無香料タイプを使っています。とは言え、洗浄した後しばらくの間は成分臭らしき独特のにおいを耐え忍ばねばならないことが多いのが難点。

 

 

さらに、エアコンを設置して数年経った頃から徐々に気になってきた「酸っぱいニオイ」に対処するため、カビ対策としてお手入れ後のエアフィルターに塗布するのに使っていたのがこちらの洗剤。塩素系のようなきついニオイが無いのと、住まいのあらゆるカビ対策に使える万能性が大きな特長です。ただ完全な無香性ではないようで、使用後しばらくの間にわずかではありますが乳酸菌ベースならではの香りが気になることがあります。

 

それでも繰り返されるニオイの発生と、その対処法

こうして毎回念入りにお手入れしているつもりなのですが、季節が巡って再び除湿なり暖房なりを使う時期に入ると、またもやニオイの問題が持ち上がってきます。

 

我が一家には喫煙者はいないのでタバコのヤニなどの心配はないし、焼肉などの臭いや煙を多く発する料理を楽しむような食習慣もないので、その発生源はホコリやカビのたぐいによるものとしか考えられません・・・。

 

いずれにしても一つ気になるのは、夏でも冬でもその季節の使い始めの頃はほとんど臭うことはないのに、使い続けて二週間くらい経ったあたりから、送風と一緒に「酸っぱい臭い」が放たれることが多くなってくるという点です。

 

特に、外気温とエアコンの設定温度の差が少ない時、つまり「それほど暑くない」ときや「あまり寒くない」ときといった、エアコン側が自動的に判断してムダな運転を抑えるような動きをしたときに多いように思われます。だからそんなときは設定を一段階強めにする(夏ならば「除湿・弱」から「除湿・標準/強」もしくは「冷房(27℃−28℃)」に切り替える)とか、風量(風速)を増やしてみたりすることにしています。

 

たいていはこれでOK。早くて30分くらい、遅くても1−2時間もすれば不思議とニオイはすっかり消え去っているか、もしくはよほど嗅覚が敏感な方でない限り気にならないレベルにまで抑えることができます。

 

引越し直後の掃除でニオイにも変化?

およそ半年前に今の住まいへの移転を決めた時、この10年物のエアコンも一緒に持っていくことになったのですが、引越し当日の朝早く、エアコン設置担当のおじさんが旧居の壁から取り外して床に置いた室内機の裏側のホコリ汚れを目の当たりにしたときには愕然としました。

 

ふだんの掃除で手を触れることはおろか中をのぞく機会もなかった、アルミフィンの奥から壁面に接する部分にかけて、 すなわち一般に素人によるお手入れが許されていない領域のいたるところに湿り気を帯びて黒々としたホコリの塊がうず高く積もっていたのであります。

 

要するにこれまで、フィンの手前と着脱式のフィルターをせっせと洗浄するだけでほとんどのカビ汚れを落としたつもりでいたところが、その奥の奥には10年もの長きにわたり、誰にも邪魔されることなく層を重ねてきたホコリと、そこを住処とする黒カビはじめさまざまなカビ菌の群れが堂々と生きていたわけです。これならいくら掃除をしてもエアコンの季節が来るたびにニオイがよみがえるのは当然のことだったかも知れません。

 

幸い、新居に移った後再び訪れたエアコン担当のおじさんが壁にパックプレートを取り付けている間に掃除のチャンスが与えられたので、早速ウチの母が濡れ雑巾で室内機の背面を徹底的に水ぶき。愛用の「かんたんマイペット」のような洗剤は荷物の山に紛れて取り出す暇がなかったものの、大方のホコリやカビ汚れを落とすことができました。

 

この時、アルミフィンなど細かな部分の分解や洗浄までは「一般の人には無理です」とのエアコン担当おじさんのアドバイスもあって叶わなかったものの、その後新居で初めて迎えた冬で暖房運転をした時には、気になるようなニオイはほとんど出ませんでした。 

 

続いて、新居で初めて迎える今年の夏はどうだったかというと、梅雨明けの使い始めの頃はほぼ無臭でした。引越しを機に室内機の裏側もきれいになったことだし、この調子ならあのニオイの心配をすることなく秋を迎えられるかも・・・などと楽観的に考えていたら、真夏日が二週間ほど続いたあたりから、やはりじわじわと来ましたね。乾いた涼風に混じってそれらしき臭気が・・・

 

ただ、去年までと微妙に違うのは、同じエアコンのニオイでも例の酸っぱいニオイではないということです。一般によく聞かれる『生臭い』とか『ホコリ臭い』というのともちょっと違っていて、筆者個人としては果物の梨のにおいにも通じるような(※梨好きの方、ごめんなさい)何とも表現しがたいニオイなのです。要は酸っぱいニオイに変わる一歩手前の状態と言えるかも知れません。

 

エアコンの基本的な構造上、「除湿」や「冷房」で運転させると、内部が湿り気を帯びて結露し、カビが発生しやすくなるとのことですから、一度や二度きれいにしたからと言って安心せず、とにかくマメな掃除は欠かせないということなのでしょうね。

 

 「洗浄剤より、消臭剤がほしい」

ただ、臭いが気になるたびに洗浄スプレーを持ちだして掃除をするのは、とにかく手間ひまがかかって前準備も後始末も大変。まして残暑が長引く今の時期に、わずかな間でも運転を止めてまでお手入れするのはツライ。

 

長年いろんな洗浄・防カビグッズを使ってエアコンの掃除に励んできたウチの母が、近ごろではしみじみと「洗浄剤よりも、エアコンの内側にシュッと吹き付けるだけでニオイが消えるようなスプレーか何かが欲しいね」 と言い出すようになりました。

 

実際、ずっと以前にそれらしい用途のにおい消しスプレーを近所のドラッグストアかどこかで買って使ったことがあるとも言います。筆者は直接手にした覚えがないので記憶があやふやですが、言われてみればそんなものが家の中にあったような・・・。

 

ただ最近は、ドラッグストアやホームセンターでも日用品専門のネットショップでも、「エアコンの消臭」に役立つ品を探し始めると、結局は「洗浄&除菌」機能を大きくアピールする専用洗剤に案内されることが多く、母が望むような「エアコンのにおい消し」に特化したスプレー剤というのはほとんど見かけなくなったように思われます。

 

高い洗浄機能でカビ菌も退治できれば、自ずとニオイの問題も解決できるということで、消臭機能オンリーの商品の需要は少ないということなのでしょうか。

 

でももしかしたら今でも、ネット上のどこかのお店で、目立たないながらも評判のいい品が一つ二つくらいは販売されているかもしれないと、かすかな期待を込めて検索してみました。すると・・・。

 

もしかして、このタイプ?と思しき品を発見。

 

 

日本国内の数多くの宿泊施設にも採用実績があるという、業務用消臭・洗浄剤専門メーカーの製品のひとつのようです。エアコン臭対応をうたった消臭剤は他社製品の中にもいくつか見られましたが、「エアコン専用」をこれだけはっきりアピールしている品は珍しいですね。

 

天然植物性有機酸使用&無香料といった我が家好みの特徴に加え、エアコンのフィン部分に原液のまま直接スプレーしてもOKというあたりにも頼もしさを感じます。容量が上写真の500ml入りだけでなく、100mlタイプから4リットル入りまでいろいろ用意されているところも使い分けに便利そうですね。

 

・・・で、とっても良さそうなんだけど、需要が少ないのか購入者レビューが極端に少ない・・・むしろ同じお店で扱っている以下の製品のほうが、レビューが多く付いています。エアコン以外にもいろいろ使える万能タイプだからでしょうか。価格設定はどちらのシリーズもほとんど変わらないようです。

 

 

母に見せてみたら案の定「どっちも良さそう!」と好感触。今後の我が家のエアコン臭対策として有力な候補となったのは確かです。

 

他の方法・別の手段の可能性?

前述の商品以外にも、ネット上でちょっと探してみると筆者が思っていた以上に「エアコンのにおい消し」用の消臭グッズが多く見られました。

 

斬新な発想や新素材から生まれた抗菌スプレーとか、フィルタータイプの消臭・防カビシートなど、近所のお店ではほとんど見かけないような珍しい品もあり、それぞれの商品説明も購入者レビューも一通り見て回りました。

 

その中で一つ筆者の関心を引いたのが、どの商品だったかメモしておかなかったので忘れてしまいましたがそのレビューの一つに、これ(その消臭剤:確かゲル状の製品だったような記憶がありますが定かではありません、悪しからず)をエアコンの近くに置いて抗菌成分を吸わせ、きれいな空気を放出させるようにすれば自ずとエアコン内部の浄化にも役立つだろうという意味のコメントでした。

 

必ずしもエアコンのフィルターやフィンのまわりに何かを直接吹き付けたり塗ったりしなければ消臭やカビ退治ができない訳ではない・・・という考え方ですね。なるほどなるほど。

 

各種ネットショップでは先に挙げた業務用スプレー剤を含め、魅力的なにおい消しグッズがたくさん出回っていて思わず試したくなりますが、この見知らぬ一人のレビュアーが残された「静かなささやく声」とも言うべき一文が、のちに我が家にとっての新たなエアコン臭との付き合い方を見い出すヒントになったのであります。

 

詳しくは次回の記事で・・・。

 

kuracinnamon.hateblo.jp