暮らしなもん

衣・食・住で日々出会う品々とのおつきあい帳

ダイソーの積み重ね整理棚でタワー型シューズラックを作ってみた

賃貸物件の内見の際、間取りや日当たり、水まわり設備などの良し悪しをチェックするのに気を取られてつい見過ごしてしまい、入居後にひどく後悔させられる備品のひとつが、下駄箱・・・すなわち玄関の靴収納用の家具・・・ではないか、と個人的には思っています。

 

昭和アンティークな雰囲気が残る今の住まいに越してきてやがて4年。 古い建物ゆえに起こるいろいろなトラブルには、通算10回という引っ越しの経験から編み出したささやかな工夫の数々でしのいで来ましたが、ここの下駄箱環境の改善にはかなりの苦戦を強いられ、しぶとさでは負けないはずのウチの母もさすがに音を上げました。

 

建物ができた当時から据え付けられたままであるがゆえの古風な外観とか、あちこちに見られる塗装の浮きや膨れとか、うっかり天板に手を置き体重を掛けたまま開け閉めしようとするとビクともしない扉とか、そういうところはまあいいとして、閉口させられるのはその内側のベニヤ合板に染み付いたカビ臭ベースの異様かつ頑固なニオイ

 

湿気対策と併せてとにかくいろいろ試しました。諸々の消臭スプレーや消臭ビーズ、炭シート、重曹、発酵乳酸由来のカビ取り剤、納豆菌由来の防カビ剤等々・・・しかしどれもこれも期待したほどの効果は得られず。 ついに母はこの下駄箱を使い続けることを諦め、部屋の片隅かクローゼットに置けるような新しいシューズラックに靴を引っ越しさせる!と言い出したのであります。

 

まずはネットで母の希望に近いものを検索。すると、こちらの品が目に止まりました。

 

3段ですが一台で4段分の収納スペースが得られることと、収納量に応じて幅を伸ばしたり縮めたりできる点が気に入ったとのこと。 各種ネットショップのレビューからもなかなかの人気商品であることが伺えます。

 

ただし、母が思い描いているのはこのスタンダードな使用例のように靴をそのままの姿で棚に乗せるのではなく、靴をそれぞれの購入当時の化粧箱に収めた状態で並べるというもの。

 

今までもこの下駄箱の中ではそのように収納して、湿気やニオイの影響から靴や来客用のスリッパを守るように努めてきました。 今回はこの閉じられた空間を脱して部屋に上げ、扉も天板も側板も無いオープンな棚に置こうというわけですから、衛生面でも尚更そのほうが得策と思われます。

 

そうと決まって以来、さっそく収納したい靴箱の総数や、必要なタテヨコ高さの寸法のチェックを始めた母ですが、まず問題なく収まりそうとの見当がついた段階でふと、

 

「・・・ダイソーで、これに似たもの売っていないかね?

 

と言い出しました。

 

つまり今回ネットで見つけた幅伸縮式のインテリア系シューズラックもいいんだけれども、ウチの場合は玄関にではなく、客を通すようなことはまずないであろう部屋に置こうとしているものだから、見た目よりは実用性とコストを重視すべき、とのことのようです。

 

という訳で、またもいろいろ検討した結果、ダイソーではさすがに前述の3段ラックと同じものは見られませんでしたが、こちらスタッキング(積み重ね)できる整理棚のお世話になることに決めました。

 

ダイソーのキッチン用品コーナーにある、積み重ね整理棚に貼り付けられているラベル

ダイソーのキッチン用品コーナーにある、積み重ね整理棚に貼り付けられているラベル

 

実物はこんな感じ(上下逆に写っていますが)。サイズ(外寸)は、幅39x奥行24x高さ18cmとあります。 

積み重ね整理棚を逆さにした状態の写真。

メッシュ棚は樹脂製、コの字型の脚部はスチール製で全体に軽めのつくりです。

このスタイルの整理棚は、数十年ほど前からシンク下や調理台の脇などで手軽に収納スペースを増やせる多段式ラックの構成単位として多く出回っていました。 実際我が家にも、いつどこの金物屋さんで買ったかすっかり忘れてしまったような「白いラック」が幾つかあり、いまでも台所や押し入れなど多段式の小物収納が求められる場所でさりげなく役立っています。

 

ただ、そうした昭和の時代に一般に売られていた整理棚は、メッシュ棚から脚部まですべてスチール製で、手にするとずっしりとした重さを感じるガッチリ系のものがほとんど。 他方、こちらダイソーの品の場合はスチール脚にプラスチックの棚の組み合わせ。 かなり軽めの作りという印象を受けました。

 

軽いだけに耐荷重量は(約)3kgとやや控えめ。あまり重いものは載せられません。まあ靴箱くらいなら大丈夫でしょう。

 

積み重ね整理棚の脚部の根元をクローズアップした写真。

脚部の根元にある台形型パーツをクローズアップした写真。 展開したり折り畳んだりする時はこの部分にある溝や切り欠けを利用してロックする仕組み。

今回、この整理棚を4個購入してタテに積み上げ、実質的に合計5段分の収納スペースを実現。 

同じ整理棚を4個購入して積み重ね、1段あたり靴箱2個ずつ、5段の収納スペースを確保できた図。

見た目は少々頼りないし、手を触れればゆらゆらとぐらつきます。でもそうしょっちゅう出し入れするものでもないので、そっとしておけば簡単に崩れる心配はありません。

メッシュ棚のふちに2センチほど立ち上がりがあるので、積み重ねる棚の脚部が収まりやすく安定感もあります。 

 

ただ、簡単に折りたたまれる心配がない構造とは言え、最下段の足元がぐらついて安定しないのはさすがに困ります。そこで適当な大きさに切ったダンボール板の上に、このにわか仕立てのタワー型収納を置き、一段目の脚の上からマスキングテープ(これもかつてダイソーで買った品)を貼り付けておきました。

当初予定したものとは若干異なるスタイルになりましたが、シンプルで余計な装飾がない構造物だけに、理想としていた姿に限りなく近く(?)見た目もすっきりした靴収納の出来上がりとなって安堵しているところです。