毎度しんどいけど今季も何とか済ませました:節約志向の素人エアコンクリーニング
秋晴れの過ごしやすい日が続いています。まさに行楽にはもってこいの季節・・・ではありますが、本格的な冬を迎える前の、このカラッと爽やかな穏やかな天気の日は、洗濯や掃除といった家事を片付ける絶好の機会でもあります。
涼しくなったら行ってみたい!とかねてから目をつけていた近場のお出かけスポットに向かう気持ちをグッとこらえつつ、我が家ではこの時期恒例となっているエアコンのお掃除に取り掛かることにしました。
刺激臭控えめの薬剤を使うとは言え、やはりしっかりと換気しながらの作業するのがベストなので、長時間窓を開け放っていてもさほど寒さがこたえない今のうちに済ませておこうというわけです。
以下、素人ながらも最小限の道具と手間と、長年の工夫でなんとか確立(?)した、我が家流のエアコンクリーニングの手順を、よく使う道具類や洗浄剤などと併せてご紹介します。
ウチ流エアコンクリーニング【第一日目】
1.前準備
まずは作業スタイルとして、動きやすく少々汚れても構わない服を選び、ホコリ汚れや薬剤の臭気避けのためマスクや手袋などを着用します。続いて、高所作業の頼れる相棒、背高タイプで丈夫な脚立を室内機の真下に据え、近くの机などにカビ取り剤はじめお掃除のための小道具を置きます。もちろん、エアコンの電源プラグをコンセントから抜いておくのも忘れずに。
2.送風ファンの羽根の汚れ落とし
まずはエアコン室内機下部、風向きフラップの奥に鎮座する「送風ファン」のお掃除から始めます。
丸太のような黒っぽい円筒形部品を取り囲む、ウン十枚もの横長の羽根の一枚いちまいにこびりついたホコリ汚れを拭き取ったり落としたりしていくわけですが、手前のフラップ類の取り外しがきかないこともあってこれがなかなかの重労働。時間も結構かかります。上を向いたままなので次第に首も痛くなってきますが一通りキレイにするまで途中で投げ出すわけには行きません。
ここで使っているツールは、使い古しの菜箸のかたわれと、着なくなった綿の肌着類をカットした大量の布切れ、そして、汚れ落としと防カビ対策を兼ねたこちらのバイオ系の洗剤です。
塩素系のカビ取り剤よりニオイがきつくなく、住まいのいろいろなカビ取りシーンに使えるとのことで某テレビショッピング経由で購入したものです。ちょっと多めに買ってしまったので未だに使いきらずちょくちょくお世話になっています。
確かに塩素系に比べればニオイはマイルドな乳酸系なのですが、完全な『無香』ではないし、『微香』と言うほど大人しいものでもありません。だから、今回のような送風ファンの羽根を一枚一枚拭き取るような長丁場では、棒の先の布切れを取り換えるたびに新たに吹きつけるということを何度も繰り返していると、さすがにその辺一帯に漂う独特の臭気が気になってくるので、この手の作業に限ってはガラス窓を開け網戸にするなど換気を良くして作業するほうがだんぜん楽です。
なお、こちらが現在(2018年11月現在)販売されているカビナイト。パッケージがよりモダンなデザインに変わっているようです。我が家ではまだ旧来品を使い続けてるのでわかりませんが、もしかしたら中身についても多少は改善されたかも知れません。
根気の要るこの作業が進むにつれ、傍らの作業台の上には真っ黒な汚れにまみれた布切れの山が積み上がり、脚立の足元の床には大粒の消しゴムかすのようなホコリ汚れの塊がはらはらと舞い降りてきます・・・。
ひと夏使った後の扇風機を掃除した経験のある方はお分かりかと思いますが、ほんの1−2か月のうちによくもこんなに吸い寄せたものだと感心するくらい、外側のガードにも羽根にもおびただしいホコリの塊がまとわりついています。
エアコンの送風ファンも同じなんですね。うんざりするほど隅から隅までホコリまみれになっているうえに、送風口の手前には取り外し不可能な風向き調整用のフラップが立ちはだかり、扇風機を掃除するとき以上の困難がつきまといます。仕方なく上の写真のように布切れを巻きつけた棒をつっこんでチマチマと拭き掃除することになるため、それだけ時間もかかります・・・。
3.送風ファンの奥&手前の汚れ落とし
棒の先が届く範囲内で送風ファンの羽根のホコリ取りを終えたら、送風ファンの奥に見え隠れしている室内機の背板にこびりついた黒ずみとか、風向きフラップの裏側に点在するカビ汚れもしっかり拭き取っておきます。
ここまでの作業で、午前中の大半の時間を費やしてしまいます。疲労の程度も並みではないのでエアコン掃除にかかるこの日の作業は一旦終了。食事やおやつ、充分な睡眠などで英気を養って、残りは翌日から再開することに。
ウチ流エアコンクリーニング【第ニ日目】
1.熱交換器のアルミフィンの掃除機がけ
第一日目で苦労して掃除した送風口まわりと異なり、熱交換器の収まっている室内機上段のカバーパネルは取り外し可能なので、作業は多少楽になります。
とは言え、この熱交換器の手前にあるアルミフィンの細かな筋状の隙間にも、送風ファンの羽根の間に負けないくらいの大量のホコリが詰まっています。そこで登場するのは我が家で現在愛用しているこちらの紙パック式掃除機と、掃除機用の汎用アタッチメントのコンビです。
我が家では、掃除機付属の着脱式ノズルやブラシでは掃除がしにくい今回のような作業では、この市販のアタッチメントをよく使います。PCのキーボードまわり、ハードディスク内部とか、掃除機ヘッドの内側といった、狭いところの掃除にはなかなか便利で、かれこれ十年以上の付き合いになります。
当時はミニヴァックという商品名だったようですが、2018年現在ではほぼ同じつくりとセット内容で、以下のようなシンプルな名称のもとで引き続き販売されています。(※なお、これとよく似たアタッチメントのセットが「サンワサプライ」のブランド名で販売されていますが、どちらかと言うとデスクトップの掃除に適した仕様らしく、小ブラシ等のアタッチメントの形状が筆者が使用しているものとは若干異なっているように見受けられます)
普段の掃除ではさほど出番は多くないツールですが、一式あると便利だと思います。
さて、このような装備で早速アルミフィンの細かな目に詰まったホコリを吸い取る作業に入ります。
ただし、脚立のてっぺんに座って室内機を見上げるような姿勢で、片手に重たい掃除機を抱え、もう片方の手でミニアタッチメントを繋いだノズルを縦横に動かすという作業もなかなか大変なので、ウチの場合は「脚立の足元に立って掃除機本体を抱える役(たいてい筆者)」と「脚立の最上段に座ってアルミフィンにノズルの先をあてる役(たいていウチの母)」というふうに二人で役割分担して行うようにしています。
一人でお掃除する場合は、やはり軽くて取り回しが楽なハンディタイプの掃除機を使うのが作業しやすくまた安全でしょう。
2.洗浄スプレーの吹付け
こうしてアルミフィンの掃除機がけが済んだら、エアコン洗浄剤の吹付け作業に入ります。今回はネット上の各種専門店に並ぶ製品にしようかなーなどと迷いましたが、結局は入手しやすく使い慣れてもいるこちらの無香料タイプにしました。我が家には上写真に写っているエアコンのほかにもう一台、やや新しいタイプのものが別の部屋にあるので洗浄剤も2本セットで。
冬・夏それぞれのオフシーズンごとにこうした洗浄剤を使ってお掃除しているせいか、専門のエアコンクリーニングサービスや洗剤の宣伝で見るほどの激しい汚れは出ませんが、念のためこの作業の前には必ず室内機の真下の床や、近くの机の上などを広めのビニールシートで覆っておくようにしています。
今回もお世話になったこの洗浄スプレー、いちおう「無香料」と表示されてはいますがやはり使用後はそれなりにどこか化学的な成分臭が部屋に残ります。この種の製品の場合の"無香料"というのは要するに、吹付けた後も使う前と同じように全く臭わないという訳ではなくて、単に『お茶とか花とか成分臭を紛らわせるための特別な香料は入っていません』という意味合いなのかも知れません。
いずれにせよ、この作業の間も窓ガラスは開放し網戸するなど換気を良くしておけば、こうした成分臭も比較的早めに抜けてくれます。
3.しばらく放置の後、送風運転
この洗浄剤の説明書きには、吹き付け後約10分放置すればOKとありますが、我が家の場合は最低でも1時間くらいはそのまま放置し、さらなる内部の乾燥を促すため送風運転といきたいところですがこのやや古い時代のエアコンには備わっていないのでその代わりとして16度〜18度くらいの最低温度の設定で暖房運転を1時間くらいかけます。
締めくくりに、前の住まいでも使っていたウチの母手製の布カバーで覆って・・・旧居とは配管の位置が逆になってしまったため裏返して被せましたが・・・一連の作業は無事終了。
以上、分解もせず特別な道具も使わず、不要品を再利用したり扱い慣れた道具・洗剤類を使って手の届く範囲内で可能な限り汚れを落としておくだけ、という至ってシンプルかつ消極的な素人エアコンクリーニング方法のご紹介でした。
もちろんこのやり方が完璧というわけではなく、お使いのエアコンによっては同じようには行かなかったり、またやってはいけない手順が含まれているかも知れません。あくまで専門業者に頼まず自力で行う節約志向のエアコンクリーニングの一例として、少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです。