ウチの母がダイソーのペーパークラフトバンドキットに挑戦してみました
うっかり割ってしまったグラスやお皿、傷みがひどくなってきた洗濯ネットなど、日用品の不足を補う必要に迫られた時、よくお世話になるのが100円ショップ。
先日も、ウチの母がキッチン周りでドリップコーヒー用のペーパーフィルターの袋などちょっとした小物を収納できるような小さめの箱が欲しい!と言うので近くのダイソーに一緒に見に行きました。
収納グッズなら品揃えは豊富なはずで、ぴったりのものが見つかるだろうと期待していたのですが、実際は母が気に入るようなコンパクトな箱やカゴはなかなか見つかりません。
あきらめて他に買う予定だった雑貨を探しながら店内を巡っているうちに、ふと通りかかった手芸・裁縫用品コーナーの前で母の足がストップ。何かしら彼女のハートにビビッと光線を射かけたものがあったようです。
それがこちらの小さな手作りキットでした。
紙でできた細長い帯状のテープを編み上げて作る小ぶりのバスケットです。紙とは言えなかなか厚みがあり、ちょっとやそっとでは破れたりほつれたりしないくらい丈夫そうな素材。それにしても、近頃の百円ショップはこんなハンドメイド用品まで置くようになったとは・・・意外な発見でした。
使用例の写真ではメガネとかメモ帳、鉛筆などが収まっていて、事務用品の整理を想定しているかのようですが、コーヒーフィルター類の整理を考えている母からすれば、キッチンカウンターの片隅にも収まりの良さそうな角形のデザインと、中仕切りで二室に分かれた実用的なつくりにも惹かれたようです。
もともと布小物作りも日曜大工も好きなタチ。かつて広告チラシをテープ状に折りたたんだものを編んで居間や洗面所用のゴミ箱をこしらえたこともある母ですから、材料費108円に少々の手間ひまをかけるだけで目的の品が得られるなら必ずしも既成品である必要はないようです。
難易度の高さをやんわりと示すかのような、三つ星マーク(★★★)とか所要時間(目安)約3時間などの表書きに若干ビビる娘をよそに、棚に並んでいた3色の中で一番渋めのダークブラウンを迷わず選び、他の品物と一緒に支払いを済ませて家路につきました。
いざ作成に
下準備がけっこうタイヘン!
家事・雑事の合間をぬって、この小さな編みかごの作成に取りかかった母。
完成例の写真が載っている紙片(上写真)の裏面にも、手順ごとにきれいなカラー写真を添えた親切な説明書が印刷されていますが、先ず最初にしなければならなかったのは、あらかじめ巻き取られた状態で入っている紙テープ(ペーパーバンド)を、必要な長さごとに切り分けることでした。
『間違えてカットすると、材料が足りなくなることもあります』等々の注意書きのプレッシャーもあって、とにかく慎重に、キチンキチンと物差しで測ってカットしたり割いたりした後、それぞれの長さ別に輪ゴムなどで留めて見分けやすいよう適当な印を付けておくなど、実際の作業に入る前の整理というか前準備はなかなか大変だったようです。
編み始めたら、けっこう早い?
「出来上がりはいつになるのか分からない」と笑っていた母でしたが、それでも何日か後に彼女の部屋をのぞいてみたら、既にここまで作業が進んでいました・・・。
底と、間仕切りの部分のようですね。もうそれなりに雰囲気が出ています。
娘の私もこういう手作業はキライではありませんが、どこをどうしたらこの段階までこぎつけられるのか、しばし説明書を眺めてはみたものの・・・もはや頭の中が混乱してワケが分かりません。
ボンドでくっつけた箇所は、手持ちの洗濯バサミでしっかと固定してあります・・・。
もう少し進んだらまた写真に撮ってみようと、作業の進行を気長に待つつもりでいたら・・・
その後、数時間で完成していた
夕食後パソコンに向かっていた私に、さりげなく「できたよー」と言いながら持ってきたのがこちら。
えー!? もーできちゃったの? 途中経過を記録するヒマないじゃないの!と叫びたくなる心を抑え、まずは無事に完成した喜びを分かち合いました。
下準備の手間ひまを除けば「所要時間約3時間」という表示は、あながち嘘ではなかったようです。
本人曰く「上のフチのあたりの幅や奥行きが思ったようにそろわなくて」少々気に入らないとのことですが、私からすればほとんど失敗したような跡は見当たりません。
まあ、とかく手作り品というのは、端からはまともに出来上がったように見えても、作り手からするとあれこれ不満なところが目に付いたりするものです。
あ、こらこら・・・。
という感じで、仕切りが付いた2室のうちの1室には、全長10センチ弱の仔馬のぬいぐるみもすっぽり収まります。
キッチンカウンターの隅っこに置いてみたところ。 両脇には2リットルのペットボトルや消毒用エタノールの容器などがあります。
完成した編みカゴの使い道
普段飲むコーヒーは圧倒的にインスタントものが多い我が家。でも、近所のスーパーやドラッグストアの価格変動やセールなどのタイミングによっては、徳用袋入りのレギュラーコーヒー粉のほうがお安いときもあります。
そんなときに活躍するのが、小さなドリッパーとポット、そしてコーヒーフィルター。ごく普通に100枚入りで売られている紙製のものですが、かねてからその予備を置けて取り出しも楽にできるような適当な容器を必要としていました。
残り枚数が充分でもコシがない素材ですから、その辺に袋ごと立てかけておくとすぐ倒れるし、かといってカウンターの上に平置きしたりすると不意に水気がかかったりこぼれたときに困るし・・・。
まあこの編みカゴが来てくれたというか作ってもらったおかげで、長いこと迷っていたコーヒーフィルターに「指定席」が確保されて一見落着。
今のところもう片側のスペースは空いておりますが、食パンの空き袋とかキッチンペーパーの切れ端とか、洗って乾かしたラップ類とか、わりと頻繁に使うけど特に収納場所が決まっていないモノの仮置きにも使えるのではないかなと思っています。
・・・だから・・・さくらちゃん、あなたの場所じゃないのってば。