暮らしなもん

衣・食・住で日々出会う品々とのおつきあい帳

大雨で通信トラブル? ネット接続難に見舞われた3日間で気づいたこと

梅雨末期の西日本に降りかかったこのたびの豪雨(平成30年7月豪雨)。各地の被害の模様が明らかになってくるにつれ、心痛む報告が続きます。

 

筆者の住む九州中部の一地域も連日かなりの大雨だったものの、冠水・浸水などの大きな被害はなく避難勧告も聞かれず、部屋干しの洗濯物を横目にパソコンに向かったり家事を片付けたり、屋内でひっそりと過ごす日々が続いていました。

 

一帯で雨の勢いが最も激しくなったのは7月6日の深夜だったと思います。翌7日の朝いつもどおりパソコンを起動し気象情報サイトで雨雲の動向や台風8号の予想進路図をチェックしていました。すると間もなく、インターネットの接続速度が極端に遅くなったり、断続的に繋がらなくなるといった症状に陥りました。 

  

プロバイダ側の通信障害?

つい前の晩、7月6日の夜までは難なく接続できたのに・・・。まず疑ったのは、契約している光ケーブルインターネット(J:COM系)の通信障害。

 

いつもよりもっさりとしたブラウザの動きにハラハラしながら、サポートサイトの該当ページにたどり着いて確認すると、

「現在、障害情報はありません」

との何とも素っ気ない一文のみでした。

 

念の為、「過去の障害情報一覧」の項目も見に行きましたが、何の記録もありません。サポートサイトがリニューアルされたばかりで編集作業が追いついていないのかな?と思い、それ以上プロバイダ側の不備を追及するのは止めました。

 

Linux Mintの不調?

通信上の障害は特に起きておらずメンテナンス中でもないとなれば、次に疑いたくなるのが、このマシンに導入後やがてふた月になろうとしているLinux OS(Mint)の不調

 

USBメモリを使ったライブ起動で何度となく、今回と似た接続断トラブルで難儀した記憶が蘇ります。・・・ただ、正規にインストールした後ではほぼ順調に繋がっていたことを考えると、すぐさまLinuxが原因と決めつけるわけにはいきません。

 

ネット検索の中断と復旧の繰り返しに振り回されつつ、似たような症状を体験されたLinuxの諸先輩方の情報を探してみました。すると、こちらが想像していた以上にLinux環境の何かしらが原因で「ネットが頻繁に切れる」トラブルに悩まされた方が多いようで、それぞれどのように解決したかについて順序立てて教えてくれる親切なサイトやブログも多数見つかり、波立っていた気持ちも少し落ち着いてきました。

 

しかし、さまざまな提案を前にして、そのどれが、ウチのパソコンの対処法として合っているのか判断に迷いました。・・・この人はこう言っているが、別の人はああ言っている。示される通りに端末画面を立ち上げ、自分がよく分かってもいない設定内容をそうカンタンにいじっても大丈夫だろうか・・・?

 

たびたびネット接続が切れる」との訴えは同じでも、マシンの環境や接続のスタイルが異なれば、解決のための手段が異なってくることも充分あり得ます。

 

結局、コマンドライン端末を使ってこれこれの設定ファイルのどこそこを書き換えるといった複雑で難しそうな作業には手を付けないことにし、代わりにネット上でよく見かけた複数のコメントを参考に、インターネットプロトコルのひとつであるIPv6」の使用を無効にするという方法を試すことにしました。

 

なんでも近年のLinux Mintに導入されたこのプロトコルが、接続トラブルの元になっているケースが多いとかで、兎にも角にもコレを止めるのが有効だという意見が多く聞かれたからです。

 

早速筆者のマシンもそれにならって変更することに。 

  1. 画面右端の接続アイコンから「接続を編集する...」をクリックし、「ネットワーク接続」を表示。
  2. Ethernetの項目の下に「有線接続1」があるのでこれをクリックして強調表示。
  3. するとそれまでグレーがかかっていた枠外の右「編集」ボタンが使えるようになるのでこれを押す。
  4. 有線接続1の編集」と題した横長の設定画面が出現。
  5. その下に並ぶ、「IPv6設定」タブをクリック。最上段の「方式」で「自動」となっていたのを「無視」に変更して、画面右下の「保存」ボタンをクリック。

 

こうした極めてカンタンな操作で目的のプロトコルを止めてみたところ、それがホントに効いたのか、直後にネット接続が回復。ページの読み込み時間まで早くなったような気がしました。

 

・・・しかしそう喜んだのも束の間、しばらく後にはまた接続断を繰り返すようになってガッカリ。

 

それ以上Linuxの中身をいじる勇気もなく、しばし途方に暮れながら、オフラインでできる作業に専念することにしました。

 

結局、この雨が原因?

その後パソコン作業から離れ、食事や入浴を挟んでラジオの気象情報などを聞きながらしばらく休んでいたとき、ふと、昨晩あたりから降り続く大雨が影響しているのではなかろうか?との思いに至りました。

 

というのは、今の住まいに引っ越してそれまでの同軸ケーブルから光ケーブルインターネット接続に変わって1〜2か月くらいは、今回と同じような接続速度の甚だしい低下や接続断が起きることがあり、それが不思議と雨の日など天気の悪いときに多いのが少々気になっていたのです。

 

当時マシンの中身はWindows OSのみ。あまり続くようならプロバイダに相談しなきゃいけなくなるかな面倒くさいなーと思っているうちにそうしたトラブルは自然と収まり、ここ数か月は順調につながっていたのですっかり忘れておりました。

 

当時は悪天候と接続難との関係について特に確かめることもしなかったのですが、今回改めて、通信が一時的に復旧したときを見計らって検索してみたら...どうやら図星のようでした。

 

ヤフーの知恵袋のベストアンサーなどに残されていた、その道に詳しい人のコメントによれば、無線LAN光ファイバーケーブルも、大雨や強風などの影響で電波や信号が弱まったり届きにくくなることが往々にしてあるとのこと。(同軸ケーブルを使っていた前の住まいでは天気の良し悪しで繋がらないなんて経験は無かったのでちょっと驚き。現在の住まいは光通信しかダメな建物なので今更どうしようもないのですが・・・)

 

こういう非常時の情報に強いTwitterを覗いてみれば、WiFiを利用中のスマホタブレットユーザーを中心に、西日本の幅広いエリアでネットのみならず固定電話も繋がりにくいとの苦情が多くてびっくり。

 

ついでにGoogleで誰か似たようなことを言っていないか探してみたところ、報道各社から発信されたばかりと思われる関連ニュースのなかに、NTT西日本の公式発表の内容と併せて各地の通信難を伝えるものが数件見られました。

 

では、我が家のオフライン時の大切な情報源であるラジオはどうだったか?というと、残念ながら大雨が始まって以来FM・AMを問わず定時のニュースや地域の情報番組をチェックしていたにもかかわらず、「ネット接続トラブルの現状」についての言及が全くと言っていいほど聞かれませんでした。(単に聞きそびれたのかも知れませんが・・・)

 

もちろんこのような状況では、土砂崩れとか川の氾濫についての注意喚起や警報・避難勧告などが優先的に報じられるのは分かります。ただこれと並行するように各地で起きていたはずの、ネットや電話が繋がらないという通信トラブルに関しては、予想をはるかに超える災害だったこともあってか、報道メディア側の把握の遅れもあったように感じました。

 

NTT西日本では公式に発表があったとのことですが、筆者が加入しているJ:COMでは、雨が完全に収まった現在でも、障害情報のページは空欄のままです。このような姿勢はどうやら他のエリアでも珍しくないことのようで、なぜこうした情報が更新されず放置され続けているのか、疑問視するコメントもちらほら見られました。

 

ただ今回初めて知ったのは、TwitterJ:COMサポートの公式アカウントがあったこと。今回のようなケースに限らず、J:COM加入者であればネットやテレビに繋がらなくなって困ったときはこちらに問い合わせてみるのもひとつの手のようです。まあ最寄りのプロバイダに電話で問い合わせるのが一番早道かもしれませんが・・・。

 

twitter.com

 

それまで普通に繋がっていたネット回線が急に遅くなったり、途切れたりするようになると、当てにしていた作業を中断させられて不安になる上にその原因や対策をネットで調べたくても調べられなくなるのがつらいところ。

 

今回のような通信トラブルが起きたときは、それがパソコンやモデムなどの個人の通信機器そのものの問題なのか、もっと広域の通信網に起きた障害が原因か、といった従来からよく見られるパターンの他にも、強い雨風がもたらす通信設備への悪影響という可能性も視野に入れた上で動かなくては・・・としみじみ思った次第です。